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2024/04/29

Ordrupgaard museum Finn Juhl House

オードロップゴー美術館 フィンユールハウス



オードロップゴー美術館には、絵画などを展示する館とは別に、デンマークの家具デザイナー、フィン・ユールの自邸がある。ここはデンマークを訪れたなら、ぜひ訪れてもらいたい建築の一つである。


一般的にはデンマークの家は、日本に比べると、一人当たりの面積が広い。人口も少なく、住宅の土地が足りないということもないので、いわゆる戸建て住宅であれば、住宅以外に、前庭、裏庭、ガレージ、菜園、サンルーム、物置小屋があるのは普通である。

室内の基本的な印象は、寒くて暗い冬を乗り切るためか、室内は長時間過ごしてもうるさくないインテリアになっていることが多く、デンマーク人の家庭を訪れると、大抵どの家も広いリビングに心地よいカウチと北欧らしいシンプルなインテリアで、他人の家ですら、リラックスできるしつらいになっている。

このフィン・ユールハウス、その中でも、とても居心地がよい。内観の写真は撮影不可のため、下の公式URLからご覧いただきたい。暖炉、家具、窓の位置が絶妙にデザインされ、スケール感もここちよく、平屋根、三角屋根もそのまま内観に現れ、その高さ、室の段差の取り方など、とても計算されたものである。それだけ計算されているだけに、いわゆる模様替えをするという余白はないが、どの家具にしても動かしがたい心地よさを保っている。

このフィンユールハウス、全く同じものが日本の高山に建っているので、空間は日本でも体感できる。
http://www.fjc.kitani-g.co.jp/main/finn/finn10.html
このHPの説明にもあるとおり、フィン・ユールはこの住宅の設計において内観から考えて構築する手法を取っているとある。

玄関を入った待ち合いには、植栽とソファベンチの組み合わせた溜まり空間があり、そこならば何時間でもいられるというくらい心地よい。また、ベッドルームの空間は、佐藤光彦さんの住宅、西沢立衛さんの森山邸のスケール感にとても似ていて、もしかしたら住宅は家具も含めて建築家がコントロールしたほうが上手くいくのかもしれないと思わせる。
日本の建築家はとても住宅のスケール感、素材感、空気感に敏感な方だと感じるが、デンマークでの住宅への考え方は、日本とは違った次元から生まれていて、実際には文化慣習的に許容できる広さ、家具と家具との距離感、一人当たりの面積の広さなどから、熟成されている。

■建築概要■
オードロップゴー美術館 フィンユールハウス Ordrupgaard Museum
設計:Finn Jurl House
竣工年:1941年
場所:Charlottenlund, Denmark
用途:住宅
HP:http://ordrupgaard.dk/










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2014/10/06 建築 Comment(0)

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