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Copenhagen art and architecture
オードロップゴー美術館増築 by Zaha Hadid
シャネルモバイルアート、表参道のブティック以外、ちゃんとしたザハ・ハディッドの作品はまだ見たことがなく、見なければ見なければと思っていた。
ビトラ社の消防ステーションを見た方に、周囲の動線、位置計画、消防車、消防署員の動きなど、すべての動きが組み合わせってあのプランができている、という感想を聞いたとき、ザハはおそらく、人や車両、ものなどの動線計画を汲み取って、それをそのまま素直に形にするのではという印象を受けた。
このヨーロッパの小国デンマークにも、ザハが手がけた美術館がある。
この美術館、入り口を入って、チケット売り場があり、比較的規模が小さいこと、チケット購入の有無を服に小さいシールを貼る形で入館をチェックするため、物理的なゲートはなく、ゆるく空間が分かれている。
動線に従えば、展示空間1→旧館→一度入り口に戻る→展示空間2→もう一度入り口に戻る→カフェコーナー(写真)→庭園→旧館と増築をつなぐブリッジの下を通って、エントランス方向へ→外のフィンユールハウスと、実にスムーズに行くことが体感できる。
チケット売り場の動線は交差するものの、美術館の規模を考えると、人にあふれることはほぼないため、一筆で描ける構成になっている。そしてそれがそのまま空間として建ち上がっているという印象を受けた。日本の精度からすると、施工はやや難だが、こじんまりとザハらしいリニアな計画が実現されている。
旧館のクラシカルな印象に対して、この新館の外観は異質ながらも、滑らかに繋がる空間を体現している。
■建築概要■
オードロップゴー美術館増築 Ordrupgaard Museum
設計:Zaha Hadid/Zaha Hadid Architects
竣工年:2005年
場所:Charlottenlund, Denmark
用途:美術館、カフェ
HP:http://ordrupgaard.dk/
建築の詳細HP:http://www.zaha-hadid.com/architecture/ordrupgaard-museum-extension/
1,150㎡